2002-06-01から1ヶ月間の記事一覧

屋上3

あの時、君は。 僕が手を伸ばしても一向に握ろうとは、しなかった。 僕はああ嫌なんだろうな、と思った。 嫌われているんだろう、と思った。

屋上2

屋上のタンクと隔壁との細い空間で、僕は狂ったように君に挿した。 こんな窮屈な態勢は何時振りだろう。僕は意識の片隅でそんなことを思っていた。 ふと高校のトイレが頭に浮かんだ。 君をタンクに押しつけるのはかわいそうだったけれど、僕はどうしてもそう…

ガムテープ

あなたはガムテープであたしの口を閉ざした。あたしはいつものように嫌がってみせた。 あたしには光が見えない。見えるのはあなたの体の温もり。 ガムテープで塞がれたあたしの口の横の頬に耳に首に、あなたはキスする。 いつものように手早くじらしながらあ…

遥かな尾瀬

朝10時からの学年登校日。2学年全5クラスが体育館に集まってなにか、戦争関連の講話を聞いたような気がする。久しぶりのセーラー服が暑苦しく鬱陶しかった。 30分程度の講話の後、教室で担任が簡単な話をして下校。いつも一緒に帰っているご近所の同級生は…