和美

 交際期間約半年を経てとうとう僕らは京橋のラブホテルへ入った。お金もないので一番安い部屋にしようと思ったのに、和美があーこの部屋かわいい!と無駄にファンシーな部屋を指差しそのまま702のキーを引き抜いた。
 
 和美とはコミュニティサイトという名の出会い系で知り合った。同じ関西出身、同じ趣味で仲良くなるのにそう時間はかからなかった。会うのは今日が初めてで、カズミより5歳も若かった。22、って言ってなかったっけ?言ってたでー。……。あでも来月誕生日やし。トムは23やんな?……うん。あ、智樹でええから。んじゃトモキ。とりあえず頭の中のカズミを和美に少しづつシフトしながら一緒にシャワーを浴びた。和美は妙に手慣れていた。まーでもおっさん相手にしてるとなー、いろいろ、教え込まれたりするやん?あっ別にお金貰ってやってるんちゃうから援交ちゃうで。趣味ってゆーかなんてゆーか。
 
 僕は正直かなりひいていたけど、シャワーで濡れた白くてピンクの和美を見ていると勃起は治まらなかった。寒っ!とバスタオルのままベッドへ潜り込みエアコンが効き始めた頃には和美の口内で果てていた。
 
  
 結局サービスタイムを二時間も延長してしまってロビーで財布の中身はほぼ空になってしまったにもかかわらず。帰り際また、会えるかな?と僕の方から言ってしまった。